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それから全部の動物を何とか見終わった。
椿はだいぶ満足した様子だ。


「なぁ、せっかくここまで来たからこれから、近くのうまいアイスクリーム屋いかない?」

「いくっ!!」


即答した椿。

そう返ってくると思ってたっ! 椿はうまいものに目が無いからな。特にアイスクリームは。


「自転車気をつけろよ。」

「はーい!」


念のため注意しておいた。次またこけられても、庇ってやれるか分からない。



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「うわーっ!! すごいおいしそうっ!!」


ぱぁぁぁっと、顔がいっきに明るくなった椿。
まだ見て選んでいる段階なのに。

俺は、その椿の笑顔で幸せになってるよーと、思わず伝えたくなる。


「どうしよう、、、何がいいかわかんない、、、。全部食べたい。」


真顔でそんなことを言ってくるので笑いそうになる。


「ねぇねぇ海飛、二人で別々の一個ずつ頼んで、半分ずっこしない?」

「いいよ。」


特にダメな理由はなかったので俺はそう答えた。