腐れ縁のあいつと、一週間同居することになった件! ーチャラそうに見えて私を溺愛していた彼っ!!ー

、、、椿の目は点になっていた。


「、、、スゥゥ、、、海飛っ、餃子の皮の生地こねてもらえる?今、材料混ぜたから。」

「はい。」


おとなしく生地をこね始めた俺。
こんなに俺って、料理下手だったんだ、としみじみ感じていた。

ていうか、意外ときついなこれ。皮をこねるのにこんな筋肉を使うと思っていなかった。
俺はこんなのを椿に任せようとしてたのかよ。

、、、まぁ、もとはと言えば俺を置いてけぼりにした椿も悪いんだが。


「ねぇ、海飛。」

「何?」


椿に袖を引っ張られて聞いた。
本人は意識していないのだろうけど、上目遣いになっていることにキュンキュンしてしまう俺。


「もうちょっと強くこねていいよ。」


え、もっと?
結構強くこねてるつもりだったんだけどな。


「こんな感じ。」


そう言って椿も手袋をつけて、生地をこね始めた。

、、、俺の手の上から。

つまり、今俺の手の上に椿の手がのっかっている。


ボスッっ。
俺の顔がそんな音を立てて急激に赤くなった気がする。

椿には、なんの意味もないのだろうけど、好きな人にこんなことされたら、真面目に理性ふっとぶんだが。

みんなそうなるよね、うん。
だって、なんか手つないでるみたいな感覚だもん。

改めて、料理を手伝ってよかったと思った。