腐れ縁のあいつと、一週間同居することになった件! ーチャラそうに見えて私を溺愛していた彼っ!!ー

そんなの単純だ。実技が乏しかったから、知識で家庭科の成績を補ってたんだ。
だから、とんでもない成績を取ったことはまだない。

俺は椿にもそう説明した。


「なるほどね。海飛って、色々と記憶力いいもんね。」


別に俺は記憶力良くないけど、成績上げたら、椿も俺の子とちょっとくらい見てくれるかなって思って、勉強頑張ってた。
ま、ちらりとも、振り返ってもらったことないっていうのも事実なんだが。

、、、かなしっ。ずっと片想い、かなしっ。
ぼーっと考えていてそんなことをふと思う。

、、、諦める気もさらさらないけど。

なんなら、もし仮に告って振られても諦めないけどっ!!


「おーい、海飛ぉーーー、どした?だいじょぶ?」

「あ、うん、ダイジョブ。」


ボケっとしてしまっていた俺は、椿に声をかけられてはっとした。


「あのさ、いちょう切り分かるなら、やってみてくんない?」

「おぅ、、、。」



ストン、ストン、と切っていく。えっと、教科書にはなんて書いてあったけな、、、。


「、、、一応、でき、、ました。」

「、、、うん、ありがと。」


とんでもなく不格好な、いちょう切りしたと思われる大根が、目の前のまな板に乗っている。