腐れ縁のあいつと、一週間同居することになった件! ーチャラそうに見えて私を溺愛していた彼っ!!ー

そんな俺の気持ちもつゆ知らず。


「うん、じゃあお言葉に甘えて。海飛、ありがとっ!」


満面の笑みを浮かべる椿。

あー、かわいい。

今日も幸せな日々。

今までもしょっちゅう親に(心理的にも物理的にも)置いてけぼりにされてて、二人っきりになっちゃって、何話せばいいかわかんなくなっちゃうから、親同士が仲良すぎるというのは、ちょっと困ってた(俺を椿に出会わせてくれたことには盛大な感謝をする)。

でも、今日初めて、二人っきりっていいなぁと思った。
ああいう性格の親で良かったと、初めて思った。

椿の目には俺しか今写っていないんだと思うと、幸せ以外のなんでもなかった。

親には感謝感謝だ。


ー ー ー


「ねぇ、海飛って普段料理とかする?」

「全く。」

「、、、だよね。」


何かと鈍感な椿でも気づくほどに俺の料理の腕はひどかった。

まさか、一緒に料理をする時が来るだなんて思っても見なかったから、料理の腕は磨いてなかった、、、。


「海飛、いちょう切りってわかる?」

「知ってる。あれだろ、丸を四分の一にしたみたいな形の。」

「そーそ。何でそれは知ってんの?」