シュッシュと、パンチを空気中で見せてくれた椿。
うむ、完全になめられている。
はっきり言って、椿は非力な方だ。
反抗する、、、けられたりするのだろうか、、、。
当の本人はケロッとして、早速餃子作りに取り掛かっていた。
さっき俺が言ったことを冗談としかとらえていないらしい。
「あっそうだ、海飛も一緒に作んない?」
えっ、やったぁぁぁぁぁぁ!!!
俺の心の中はパァァァっと明るくなる。
少しでも一緒に隣にいれる時が、増えるじゃないかっ!! くぅぅ、何という幸せ、、、。
「っと、ごめん。これ、私が昨日海飛しめだしちゃったお詫びに作るやつだったわ。完全に忘れてた、私一人でやるからやっぱいいや。」
「やる。」
まぁ、確かに椿が言ってることは分かってるんだけど、俺はこいつの横に少しでもいたいんだよ。
すこしでも、俺のことが椿の瞳に入ってくれるのがうれしいんだ。
しかし、それしか考えずに「やる」といってしまった、俺。
当然のように「は?」という顔をしている椿。
「、、、ほら、俺優しいから?そんなの分かったうえで手伝って”あ・げ・る”っつってんの。」
「あー、なるほどね。なんかちょっと申し訳ないけど、、、。」
違う違う違う!!!俺はそんな優しくないよぉぉぉ!俺が一緒にやりたいっていうだけの俺のエゴなのっ!!
だから申し訳なくないんだよ!と、言いたいが言えない俺。
今日も自己嫌悪の日々。



