「いっった。お前、怪力かよ。」


わざとらしく、海飛が肩をさすった。


「ほんっと、大げさね。そこまで力ないし。」


すかさず、私は反論した。

そんなことを言い合いながらも、私は海飛のやさしさを知っている。だってほら、たった今だって、こんなことを言っている間にも私の持っていた袋、一つ持ってくれているんだもん。しかも、一番重いやつ。根はいいやつなんだよな、海飛。

なのにどうして、毎日こんな言い合いしちゃうんだろう。不思議だ。

心を許しすぎているがために、ということなのかな、、、?



私はそんなことをぼんやり考えていた。