「海飛、本当にごめんなさい。」


わざわざ頭を下げて謝った椿。

俺は、お詫びをするよう言った。そうすれば、しょげたりする時間なんて無くなるだろう。椿は責任を感じると自分を責めてしまうタイプだから。


「うーん、口先だけじゃなくて態度で表してほしいなぁ~。」


俺はそう言ってみる。
本当に結構待たされたから、ちょっとくらいなにかしてもらっても、いいと思うんだよね。


「この、俺を、いくら腐れ縁と言えど、この、俺を、学校から帰ってきて、1,2,3、もう、何時間待ったっけなぁ、、、。」


追い打ちをかけるように言ってみる。


「あーあ、せっかく家に帰ってリラックスしようと思ったのに。どこかの誰かさんのせいでぇ~ぇ~?」

「餃子を、皮から作ってやりますよ!!!」


やったぁ!と、本当は叫んでいたけれど、直ぐにOKは出さずにちょっと考えてみる。


「うーん、、、。

「、、、よし、いいだろう。」


仕方ないなぁという顔で言ったつもりだけど、多分俺の顔は喜びに満ち溢れていると思う。


餃子を食べられるなんて、ラッキーだな。

それにしても、俺を取り残すほど頭が回っていなかったのだろうか?
どうやら今回の息抜きだけでは、足りなかったようだ。何か考えてやらないと。

いい案を思いついたおれは、風呂場の中で、微笑んだ。