「そうだな、じゃあな一条。」


じゃあな、と返事が返ってくると思ったら、服の袖を軽く引っ張られた。
なんとなく言いたいことが分かったので椿に先に外に出てもらうよう言った。


「なんだ?」


くるりと一条の方を見て聞いた。


「椿ちゃんの事泣かしたら許さないから。」


キミの許しは必要なかったんじゃなかったっけ?


「そしたら、俺が奪いに行くけどいいの?」


、、、やばい、、圧が凄い。
そしてそれは困るので、ぶんぶん首を横に振る。


「椿ちゃんの事大切にしてね。」

「当たり前だろ。」

「、、、なんだかんだ言ってキミ、いい人そうだから今回のところは譲ってあげる。椿ちゃん、、しばらく忘れられなさそうだけど、がんばって諦めるから、大切にしてね。」


最後はそういって、ニコッと笑った。
今までの圧がある怖い感じではなく、とっても優しい笑顔だった。


「黒須くんに任せたよ。俺も素敵な人頑張って探すから。じゃあね。」


最後は俺の肩に手を置いてから去って行った。