REAL TIME


(神楽先生)『西上はこっちやで?』


「あ、はい!」


そう言い、神楽先生の車に乗る。

葛西ちゃん達は後ろからついてくるみたい。 

車が走り出してすぐ神楽先生が話し出した。


『あ、せや!今日さー?

中西迎えに行った時やねんけどな?

俺、普段誰かに乗られん様に

助手席に荷物置いてんねんけど

今日、西上乗るな~って荷物どけてん

それで、そのまま中西迎えに行ったからさー

助手席乗ろうとしよってん!』


「そうなんですか」


ナオとの打ち合わせを思い出して

知らない振りをした。


『せやからな?ちゃう、ちゃう!

前は西上専用やから後ろ乗ってくれって言うてん

そしたら、えー!アカンの?

とか言うてたけど、そのまま無視した。

そしたら後ろ乗ってん!

せっかく前をキープしてたのに

行かれるとこやったわ!』


「良かったです!」


『やから誰も乗せてへんで』


「ありがとうございます」


『うん!あー、体育祭のリレー行けそうなん?』


「どーですかね?

ほんとにリレーは分かりませんからね…

他の部活がどんだけ速いかわからへんし

1人だけ速いは可能性ありますけど

全員が速くなくても平均より上の速さなら

負けることありますもんねー」


『シュミレーションでもした?』


「してないですよ!

ウチね、小学校からほとんどアンカー

やったんですけどね

競って渡される時の責任すごいでしょ?

昔やったら速いし行けるわ~とか

思ってましたけど…今はねぇ…?

毎日走ってないし体育で走るくらいで

練習入るって言っても走ってないし…

怖いっちゃ怖いけど

一年生にこんな思いさせれへんし

ウチにその責任乗ってる方が

やるしかない!ってなりそうじゃないですか」


『まぁ西上なら大丈夫やろ!

なんかな、一位じゃなくても

すごい結果残しそうな気する!』


「そんなことありますかね?」


『なんかそんな気してしゃーないねん』


「予言者ですか?」


『西上に対しての予言は当たりそうじゃない?』


「なんか当たりそうですけど…

もしね2、3位でバトンもらって

距離も空いてないなら

神楽先生の西上なら大丈夫を思い出して

通常じゃ出やんパワー出してきますね!」


『絶対行けるわ!また結果聞かせてな?』


「はい!」


『あ!もう着くで~!』


そう言って、とあるサービスエリアに入った。


「えっ!」


『降りよー、こっち来て見よや!』


そう言って神楽先生の隣に行く。

フェンス越しだけど手前には山があって

その奥から街の夜景が見える

なんか普通に見る夜景よりキラキラして見える!

神楽先生いてるからかな?とか思ってた


『なぁ?好きやろ?』


なんか一瞬ドキッとしてしまった自分が恥ずかしい

夜景の話に決まってるやん!って自分に突っ込んだ


「はい、好きです!」


『俺通った時は夕日が沈んですぐ位やってんけど

あ、絶対西上好きやん!って思ったもん

いつか一緒に見に来たいなーって思ってたけど

やっと来れたわ』


ってことは、ウチがおらん時に

思い出してくれてたってことやんな!

そう思ったら、めっちゃ嬉しい!!


「ありがとうございます。

山も見えるのが良いですね」


『せやろ?っあ!六甲山の夜景行かなあかんな!

約束したもんなー!』


「覚えててくれましたか?」


『そら覚えてるよ!絶対一緒に行こな!』


「はい!行きましょ!」


『そうやー、難しい質問していい?

西上はさ~青空と、夕日と、夕日沈んだ後の

オレンジと青色の空と、星空、どれ好きなん?』


「えーっ!難しすぎるでしょ…

一番良く見て、写真も多いのは

夕日と、オレンジと青色の時ですね

でも、どれも見れへんくなったら困ります」


『せやな、選べへんよな~

意地悪な質問してすまん!

俺もよく見てるんは夕日と

オレンジと青色の時かな~

西上が来てからは同じ様に見るやつおるって

ビックリしたわ!

夕日めっちゃ綺麗!って思ったら

西上も夕日見てるし、部活中とか廊下で

西上がボーッとしてたら

また夕日見とるなーって思ってたもん』


「ウチもこの間ありましたよ!

試合の帰り際に夕日めっちゃ綺麗で

神楽先生も夕日気付くかな~って思ったら

神楽先生も夕日見てましたもん」


『あー!あの時綺麗やったよな!

俺も見た後に西上見たら夕日見てたから

やっぱ見てるよなー思った!

ってか最後さ目合わんかった?』


え、やっぱあの時気付いてたんや!

なんかすぐにそらした自分を

思い出して恥ずかしくなってくる…


「え、気付いてました?」


『目合ってるんやから気付いてるやろ!

まぁすぐそらされたけど…悲しかったなー』


「だってねぇ?」


『だってなんなん?』