REAL TIME


部活にいくと部員らがピリついていた。


「ケンスケ!イサム!どしたん?」


(ケンスケ)『今日、ノート返されるねんて!

なに言われるやろ…怖いわー』


(イサム)『本音を書いたから

大丈夫やと思うけど怖いねん...』


「めっちゃピリピリしてる…」


(ケンスケ)『変な動きあったら教えてくれよ!』


「うん!わかった。」


そう言って自分もピリピリモードに切り替えた。

ピリピリしているからこそ

不調とか、訴えづらくなるから

見逃さんようにしっかり見とこって思った。

しばらくして、先生たちがきた。

うわー、先生らも今日はピリピリモードだった。


ウチが一番苦手な空気だった。


練習中はピリついているから余計に

いつもより接触が多かった。


すると、イサムが転倒した。


(後輩)『木村先輩すいません』


(イサム)『大丈夫やで!次相手したって!』


そういった瞬間、一瞬足を引きずっていた。

でも、そのまま何事もなくプレーを続けた。


怖かったけど、見ていると明らかに

動きがだんだん足をかばう動きになっていく。


こっそりイサムに近付いて話しかけようとすると

向こうへ行けのジェスチャーをされた。


あ、これやってるやん!って思った。


イサムの性格上、自分のことで

チームに影響を与えるのを嫌がる...


どーしよと思ってると、休憩になった


(イサム)『すいませんトイレ行ってきます』


そう言い、グラウンドを離れた。 

水の補給をしに行くふりをして

コールドスプレーと、テーピング

湿布をこっそり持って後を追いかけた。


それに気付いたイサムが振り返る


(イサム)『やってもーたわ!どないしよ!』


「とりあえずコレなんか応急処置なる?」


『全然なる!せんきゅー』と笑ってたが

なかなかヤバそう…


「練習続けるん?」


『今日はやらなこの雰囲気むりやろー』


「言わんでいいん?」


『頼むから言わんといてくれへん?』


「じゃあ、もし明日以降

足かばう動きしてたら言うから!

その時は、ちゃんと病院行って

しばらく一緒にマネージャーな?」


『今日中には治るやろ!』


「今やったら選手権までに復活できるんやし

見逃すことできんからな!

選手権前なら、もう黙ってるけど…」


『そやなー、あかんかったら俺からも言うから!』


「じゃあ、テーピングとか

端っこ置いといて!後で回収するから

先戻るなー?」


『助かるわ!ありがとう』 


そう言い、先に戻った。

しばらくしてイサムが戻ってきた。


(ケンスケ)『イサム!腹でも壊したか?』


(イサム)『調子悪いねん!』

そう言って誤魔化していた。


次の練習ではさっきよりも動きはマシだった。


(葛西ちゃん)『西上!ちょっと来て!』


「え?どしたん?」


『木村どしたん?』


「なんで?」


『俺には隠すな!お前の第一声でわかる』


「はい、足やったって…

でも、今日で治すから絶対言うなって

言われたから

とりあえずコールドとテーピング渡した」


『だいぶヤバそう?この雰囲気で言えへんねやろ』


「うん、明日以降、もし足かばう動きしたら

みんなに言うから、病院行って!って言うてん

だから一応、明日まで黙ってる予定」


『そっか…怪我はほんま怖いから』


「神楽先生と国坂先生気付いてる?」


『わからん、あの瞬間は違うグループ見てたから

気付いてないかもやけど

また足かばったら確実にバレる』