また君と恋する

まあまあ、と真宮さんが宥める。

「後悔しているなら挽回するチャンスじゃないですか。自分が何を間違えたのか、今度はどうすればいいか、分かっているなら大丈夫ですよ」

「っ!」

「……真宮さん。あなた、いい事を言うー。そうよね、次こそ頑張ればいいのよね」

お母さんが感動したように、私も真宮さんの言葉にハッとした。

だって、そんな風に考えたことがなかったから。

不安と嫉妬ばかりで自己嫌悪に陥った私。

ちゃんと相手のことを見ていなかった。

ちゃんと不安を言葉にしていなかった。

あの時、こうしていれば……そればかり募っていった。

だけどそれでおしまい。

今度こそ同じ過ちを繰り返さないように、『頑張ろう』とは思わなかった。