また君と恋する

クラスが違い階数も違っていると、あまり会うことはない。

わざわざ教室まで探しに行くのも気が引けた。

「そーいや、広田ってA組だよな?」

休み時間、俺のクラスに来ていた広田に聞く。

広田は同じサッカー部で、小学生の頃からの友達。

いつも広田が俺のクラスに来るので、俺が広田のクラスへ行くことはない。

だからてっきり忘れていたけど。

「そーだよ。何を今更」

「いや、なんでもない」

その場は適当に誤魔化した。

次の休み時間。

俺はA組の教室へ行った。

他のクラス、ましてや階違いだと別世界感が半端ない。

「あれ、志希がうちのクラスに来るの珍しくない?」

「うん、まあちょっと……。英語の教科書忘れたから貸して」