また君と恋する

トントンと肩を叩かれた。

「由麻、まだ歩ける?」

声を落として志希が言う。

「歩けるよ」

「じゃ、行こっか」

と指差す先に屋台。

つまり、2人で回ろうってこと?

「うん!」

笑顔で答えて、立ち上がる。

お爺ちゃん達に「ちょっと回ってくる」と志希が一言残した。


大通りで子供みこしをしているせいか、なんとなく人の流れが緩くなった気がする。

さっきよりもじっくり屋台を見ることができる。

すると、志希が手を差し出した。

ん?