また君と恋する

公園から帰ったその日の夜。

「虹心ちゃん、どーしたの?」

ベッドの隅で拗ねる虹心。

そんな虹心を不思議に思って、お母さんが私に聞いてきた。

「いや、ちょっとね……」

と言葉に詰まる。

私が虹心の王子様(志希)を取ってしまったが為に、虹心が目を合わせてくれなくなった。

広海君達に私を取られて拗ねてた虹心が懐かしい。

今度は志希を取られて拗ねるなんて。

「お姉ちゃんなんだから優しくしてね」

お母さんは言い残して部屋を出ていった。

2人になって、恐る恐る虹心に話しかける。

「虹心? 怒ってる?」

「……」

「あの、ごめんね」

「……」