また君と恋する

「実はあたし、あの体育祭のお姫様抱っこ事件から、志希君はまだ由麻が好きなんじゃないかと思ってたんだ」

ニヤニヤする深丘。

体育祭の“お姫様抱っこ事件”は深丘が勝手に命名したものだけど、そういえばあの後かなり騒ぎになったんだっけ。

それで志希が機嫌悪くしちゃって騒ぎが収まったんだよね。

忘れたくても忘れられない、私にとっても大事件だった。

でも、それで志希が私をどう思っているかなんて気にしてなかった。

「そーなの?」

「うん。でも、志希君って感情の起伏がいまいち読めないから確証は掴めなかったんだけどね」

「あー、そうだね。私はどこか期待してた分、志希がどう思っているか正常な判断ができなかったし、今でもちょっと信じられない」

「その気持ちはちょっと分かるかも。あたしは元々彼氏にダメ元で告白したから、OKしてもらった時は信じられなかったもん」

「深丘から報告を受けた時も『信じられない』って言ってたね」

そういえば、しばらく本当かどうか聞いて確かめてたとも言ってたっけ。