このままでいいわけがない。


ちゃんと考えなきゃ。

進まなきゃ。


その一歩として、まず。

お出かけに誘おう!

ちょうど今日はお休み。

前に、マグカップを選んでほしいって言ってたよね。

それを口実に誘って……。

といろいろ計画を立てながら1階へ下りると、ダイニングテーブルに座る志希を前にして言おうとしていた言葉が吹っ飛んだ。

「なに?」

私がジーッと見ていたので、志希が不思議そうに聞いてきた。

「いや、えーっと……な、なにしてんのかなー、って思って」

「何もしてない。湊が部屋で勉強中だから逃げてきた」

「……そーなんだ」