体育祭の一件で、私はいろいろと考えるようになった。

“特別”

私は志希の特別になりたい。

志希から特別だって言ってもらえたけど。

でも、思い出すのは結大君の言葉。

『特別って言っても彼女に比べれば天と地の差だし、元カノってだけでそれ以上でもそれ以下でもない』

そうだよね。

例えば、元カノと彼女が困っていたら?

当然、彼女を助けるに決まってる。

もし志希に彼女ができたら……。

特別って言ってもらえても、困っていても助けてもらえる存在にはなれないんだ。

……ああ。ネガティブになる想像をするんじゃなかった。


私は元カノをやめたいんだよ。

また彼女になりたいんだよ。