また君と恋する

妄想じゃない。現実だ!

左、右と袖をまくってもらう。

うわぁ……。嬉しい。嬉しいけど。

このまま病院送りになるのではないかと心配になるほど心臓がバクバクと音を立てている。

「はい、できた」

「ありがとう」

私がお礼を言うと、少しだけ早瀬君が微笑んだ。

早瀬君って女子にも笑うんだ。てか、袖まくりとかしてくれるんだ。


そんなこともあったな~、としみじみ。

うーん、わりと積極的な一面は昔からあったかも。

ふと。

前を歩く早瀬君が足を止めた。