体育着を着て黄色と白色のボンボンを作っているようで、たぶん黄団の応援団員。

「でも、合同練で先輩と話せた時は応援団になって良かったって思ったよね」

「それな。間近で見たらマジで顔面強すぎた」

「ただ、有馬さえあの場にいなきゃな~」

その言葉に思わず足を止めた。

どうしてこうも有馬さんの名前を聞くのかな……。

なんか憑りつかれてる? とさえ思う。

ドアにもたれかかるように深丘がしゃがみ込んだので、私も腰を下ろす。

「マジでウザい、有馬」

「結大先輩と知り合い自慢、志希先輩と話した自慢ばっかだし」

「所詮元カノのくせに、なに勝ち誇ってんだか」

さすがに聞いてて心が痛くなった。

特に私には『所詮元カノのくせに』という言葉が鋭く突き刺さった。

そう。

元カノなんて“所詮”で片づけられる関係。