また君と恋する

洗剤で綺麗になったその黒猫のマグカップを渡されて、水で流し食器洗い機に入れる。

「志希は自分のマグカップってないよね。いらないの?」

「あまり考えたことなかったな。……由麻が選んでくれる?」

「えっ、私?」

「どーせ買うなら由麻に選んでもらったやつがいい」

「うっ……」

特に深い意味はない。

はずなんだけど。

ほんとっ、この男は────

ドキッとさせてくるの、やめてくれないかな。

「うん。分かった」

動揺を悟られまいとなるべく平常心で答えた。