君と二度目のお別れをします。




隣で眠る一貴さんの寝息を聞きながら、ぼんやりと天井を見上げる。

深夜2時過ぎ。考え事をしていた私はベッドの中で眠れずにいた。

この数時間で私の答えははっきりと決まっていて、あとは彼にそれをどうやって伝えるかだけなのだ。

寝室の天井にいくつか埋め込まれた小さなシーリングライトをひとつずつ目で追っていると、不意にそのうちのひとつが青白く光り始める。

だんだんと大きくなっていく光を見つめて目を細めていると、それは最後に人のカタチになった。


「透也……」

仰向けに寝転ぶ私の上に現れた透也が、眠っている一貴さんに気まずそうな視線を向ける。


『千堂、大丈夫?』

「うん、たぶん……。勝手に出て行って、今までどこにいたの?」

『ごめん……』

私の横に降りてきた透也が、目を伏せてうつむく。


『暖乃にはもうおれなんか必要ないんだと思ったら、カッとなった。本気であのまま消えるつもりなんてなかったのに、暖乃にも千堂にも迷惑かけた』

「うん、私も中途半端なことして透也のことも一貴さんのことも傷付けた。ごめんね」

ベッドの上に起き上がって謝ると、透也が顔をあげる。