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綺麗なウエディングドレスを身にまとった新婦が、その場に崩れ落ちる。


「いゃあああああああー!」


悲痛な叫び声を背に、私は披露宴会場から出た。


「ふふっ」


もうこれで、あの女はおしまいだ。


結婚も破談になり、かといって教職を続けることもできないだろう。


ううん、あんな女にクラスを担任する資格はない。


私はその資格を剥奪してやっただけ。


目の前のいじめを見て見ぬふりをし、自分のことだけを考えるような女は、破滅してしまえばいい。


でもまさか、本当にボイスレコーダーが役立つ日がくるとは思わなかった。


先生との会話だけじゃなく、いじめられている証拠にいつも録音していたんだ。


それを自宅にこっそり取りに行き、この晴れの場で公開する。


美香にスピーチを依頼する先生は、私が夕子だとは思っていない。


「ざまーみろ」


この私が、こんなセリフを吐く日がくるなんて…。


なんて気持ちがいいの?


けど、これはまだ序の口。


私をいじめ抜いた奴らに、ひとりひとり仕返ししてやる。


やられた分以上のものを、復讐してやるんだ。


さぁ、次は誰にしようかな?