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私は最初から、決めていた。


まどかへの復讐は、その綺麗な顔を傷つけてやろうと。


1番大切にしているものを、台無しにしてやろうと決めていたんだ。


お金さえあれば、どんなものでも手に入ることを、私は美香になってから気づいた。


『硫酸』を手にして、お守りのようにずっと持ち歩く。


けれど、自分の手を汚すことはしたくない。


この美香の座を失いたくないから、奴隷でもある優作にやらせるつもりだった。


それなのに、まどかに私が夕子だとバレたんだ。


きっとやり返してくると思ったら、あの女は女王になることを選び、また私を虐げるという。


襲いかかってきたまどかの顔に、咄嗟に硫酸をぶちまけてやった。


写メを見せてやった時の、あの顔!


しかもまどかは、自分から転落した。


「ざまーみろ」


3階の窓から、動かなくなったまどかに吐き捨てる。


とりあえず、誰にも見られてはいない。


突き飛ばしたわけでもないから、すぐに私が疑われることもないだろう。


すぐにここから立ち去って──!


「見ーちゃった」