あぁ、ムカつく!


カンナのせいで、クラスメイトが私を見る目が変わった気がする。


私は整形なんかしてないのに!


でも、あれからずっと『丸井カンナ』のいじめ動画が出回っていた。


面白いほど炎上しており、あれじゃカンナはもう終わりだろう。


私を馬鹿にした罰が当たったんだ。


「カンナ、休みみたいね?」


美香がそう言って、軽く笑う。


悔しいけど、その顔はまさに完璧だ。


私だって、美香と同じクラスになる前は誰もが認めるくらいの美人だったのに…。


街中でスカウトされ、読モの仕事もしている。


私のほうがプロなのに、美香に初めて会った瞬間、敗北感に襲われた。


競う気力を失うほどの美貌が、目の前に立っている。


絶対に太刀打ちできない『差』を叩き込まれ、私は美香と友達になることにしたんだ。


見せかけだけの、友達。


いつか絶対に、トップの座から引き摺り落としてやる。


それまでの、友達。


「ねぇ、次は誰にする?」


「次?」


「そう、夕子の代わり」


私が囁くと、なぜか美香の顔が強張った気がした。


「なに?どうしたの?」


「別に…なんでもないわ」


「じゃ、誰にしようか…やっぱりあいつかな?」


美香と2人で教室内を見回し、次のターゲットを探す。