「いけぇ、斗蒼ー!!」 「よっしゃツーベース!」 今日の斗蒼は、いつもと全然違う。 本当に‥すげぇ。 「‥保田、どうしたんだ今日の日向は。」 「監督も思いました? いつもより‥めちゃくちゃ凄いっすね。」 さっき受けた球も、 スピード、 回転、 コントロール、 間、 球種‥。 斗蒼の本気がわかるような、そんな球。 「本当に、いけるかもしれねぇじゃん。」 『甲子園出場』 こんなにもその目標が近くに感じたのは、 初めてだった。