「ナイッピッーー!!」 「あとワンアウトー!!!!」 それから2ヶ月後。 俺は今、マウンドに立っていた。 1ヶ月前からある中規模大会の決勝戦。 相手校は最近全国的に名を上げてきた高校。 強打線とコントロールのいいピッチャーのいる、 かなり強い相手だ。 「タイム!!」 キャッチャーの保田が一声あげて、 俺の元へと歩み寄ってくる。 「斗蒼、どうする?」 「真っ向勝負したいけど、 今は流れが相手に傾いてるからな‥。」