街灯の少ない校門前は、 日が暮れるといつも薄暗い。 「日向くんもわざわざ走って来なくても‥。」 「嫌だ、走る。 ‥‥‥‥早く風早さんに会いたいから。」 「っ。」 途端に、彼女の色白の頬が真っ赤に染まる。 そんな反応もすごく可愛くて、 抱きしめたくなる‥。 「あ、でもさ。」 ヤバいヤバい。 ちょっと落ち着け、俺‥。 「こんな暗いとこで待たれたら心臓に悪いよ?」 いくら学校の敷地内とはいえ、 不安で不安で仕方がなくなる。