そしてそれからは猛勉強の日々。 なんとか医科大学に受かった俺は、 今はある製薬品会社で薬の研究をしている。 ここで待ち合わせているのは保田と俺だけ。 学校に向けてゆっくり歩き出す。 近況報告や、自分の家族のこと‥。 高校生の時に当たり前だったことが、 今では形を変えていて切ないようで嬉しい。 「あ、そういえば保田。お前彼女いるのか?」 「はあっ!?」 「‥いや、さっきよったコンビニで、 保田の溺愛疑惑報道の見出しの雑誌を見てさ。」