けど、声を上げて泣くのではなく、 静かに、涙を流し続けた。 「み‥御白。」 「なに‥?」 「ありがとう。本当にありがとう。」 「‥わた、しも。」 ‥そろそろ、かもしれない。 視界がまばゆく輝く。 今までの思い出が、 次々と頭に浮かんでは消えてゆく。 ‥走馬灯だ。 「とあ‥‥お、く‥。」 「なに‥?」 「‥わた‥し、の、こ‥と。 わ‥た、しを‥‥、す、すきに、 なっ‥てく‥れて。」 「‥うん。」 「あ、あ、ありが‥とう。」