「錦城。」 「はい!!」 本当は、俺だって勝ちたい。 この場にいる誰よりも その想いが強いと大声で叫ぶことができるほど、 強いと思っている。 だけど、 そんな思いばかりではなくて。 「‥自分の全力だけを出せ。」 「‥‥えっ。」 ‥案外、すんなりと言葉が出てきた。 「そんなこと言ってもら先輩は‥。」 「いいんだ、俺は。 俺は、『俺たちの力』で勝ちたいんだ。」