深夜2時を過ぎた頃
玄関の方で、ドアの開く音がした
ソファーに座ったまま、眠気で閉じ掛かっていた目を慌てて開いた
リビングのドアが、開く
「‥‥おかえり」
心臓の高鳴りを感じながら、
ゆっくりと振り返った
「ただいま」
久し振りに見るナツキは相変わらずの綺麗な顔で、
ほんの少し疲れた顔をしているが、柔らかく微笑んでくれている
そのナツキの顔を見ていると、
なんだか感極まって言葉が出て来ない
会えて、嬉しい
「お久し振り」
ナツキはソファーに座ったままの私の横に、腰を下ろした
香水の匂いに混じって、お酒の匂いがけっこうする



