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「ごちそうさま。
ナツキには本当に感謝してる」
先に店の外に出て、ナツキが店から出て来るのを待っていた
「いえいえ。
じゃあ今度、お礼に未央の手料でも食べさせて」
「え?」
「ダメ?」
「ダメ!
私一切料理出来ないもん!」
私は、一切料理が出来ない
カップラーメンくらいは作れるが、
卵すら割れないくらいに
「そーなんだ?」
「そうなの」
今まで、料理する機会がなかったから、と言うと言い訳になるけど
私の母親は料理が趣味なような人だったから、
出掛ける時も私の夕食の用意は欠かさず用意されていた
お弁当もほぼ毎日用意されていたし、朝御飯だって
そして、かなり料理が上手だった
「じゃあ、これでいいや」
そう言って、頬に軽くキスをされた
私は案の定顔が紅潮して、言葉も出て来ない
「後、今度来る時部屋掃除しといて。
じゃ、また」
ナツキはそう言って、さっさとマンションの方へと歩いて行く
私は暫く余韻に浸りながら、のんびりと駅に向かって歩いて行く



