目を開けると、ジッとこちらを見ているナツキの顔が映る



「おはよ」



「‥‥おはよう」


一応、そう返したが、
自分の横にナツキが寝転がっている事に寝起きでリアクションが取れないが、結構驚いている



そりゃあ、此処はナツキの家で、寝てるのはナツキのベッドなのだから、
彼が寝てても可笑しい事ではないのだが



ただ見た所、ナツキはスーツ姿だから、このベッドで眠った訳ではないのだろう


そして、しっかりとスーツを着ているが、髪の毛はまだセットされていない





「もしかして、ずっと帰ってないの?」



「ううん。一回は帰った」



ずっと家に居なかったナツキからしたら、私がずっと此処に居たと思うのかもしれない


昨日ナツキに借りた部屋着を、また着ているし




「あ、そう」


ナツキが体を起こすので、私も釣られるように起き上がった




「今何時?」



「はい」


腕時計を、私の方に向けられる


ちょうど、昼の12時



昨日、ナツキがこの部屋から出て行って、丸1日が経った