「確かに、そんな事誰にも言えないよな?
お前らみたいな多感な年齢でそんな話を聞いたら、安達の事を今までとは同じ風に見れなくなるよな?

下手したら、それがイジメに発展するかもしれない」


松永先生の口にする事は、私が怖れている事


私とはケースが違うが、2年の時のクラスの子で父親が軽犯罪で捕まり、
それがきっかけで仲好しグループからハブられていた子がいた



だから、私の家庭の事を知られたら、
学校の友達は私から離れてしまうかもしれない‥‥


家庭が散々な私には、学校だけが唯一の居場所




「安達、先生の言う事を聞いていたら誰にも言わないから」


松永先生はそう言って、私にキスをして来た




「辞めてください」


唇が触れた瞬間、思わず松永先生の体を強く押してしまった


その瞬間、強い力で掴まれていた腕を引っ張られ、
そのまま引きずられるようにリビングの横にある部屋に連れて行かれた



薄暗い部屋の中、ベッドが見える


松永先生が何を考えているのか分かって、怖くて泣いてしまう



「先生なら、私にこんな事しなくてもいいじゃない。
みんな先生に憧れているから、私じゃなくても」


松永先生なら、私に無理矢理こんな事しなくてもその気になれば相手には困らないはず




「生徒なんか口の軽そう奴ばっかで、下手に手なんか出したらどんな事になるかくらい、想像つくだろ?
その点、安達は俺に弱味を握られているからな」


ニヤリと笑うその顔を見て、
言う事を聞かないと私の秘密をバラすと脅されているのだと分かった


そして、松永先生が私にする事を黙っていろと



「俺、安達の事が結構タイプだったんだよ。
生徒じゃなきゃ、手え出せるのにってずっと思ってた」


松永先生は私を床に押し付けると、私の上に乗っかって来る


私は怖くて、ただ震えていた



「もしかして、初めてか?」


そう訊かれても、答える事なんて出来ず泣いてしまう



私はキスをするのも、先程の無理矢理されたのが初めてだった





松永先生は、ぐっと私の首を片手で締める

その力は加減されているが、殺されるんじゃないかって怖くなる



助けて‥‥



そう心で叫んでも、私には助けてくれるそんな相手は居ない



抵抗はしたが強い力で押さえつけられて、私は松永先生に犯された


松永先生は、初めての痛みで痛がる私を笑って見下ろしていた




「俺に刃向かったら、お前の家庭の事を色んな奴に話してやるから。
大人しくしていたら、誰にも言わないから」


行為の最中、繰り返されるその言葉



この日から、松永先生と私の主従関係が始まった