「なんかナツキって凄いね。
こんな高級マンションを丸々所有する人がお客さんなんて」


「まーね。
一応、ナンバーワンホストなんで」



「でも、そんなお客さんから安くで借りてるような部屋に、私とか女連れ込んで大丈夫?
その人と、鉢合わせ‥‥的な」



「べつに問題ないよ。
向こうはこの部屋の合鍵とか持ってないし、
この部屋に入れた事すらないし。

てか、そんな干渉する人じゃないし」


ナツキはネクタイを緩め、
エアコンのリモコンでクーラーをつけた




「そうなの?」



「そう。
オーナー、もうおばあちゃんだし。
孫とかも居て」



「おばあちゃん?
おばあちゃんでも、ナツキに恋するんだ。
おばあちゃんでも恋するくらい、それだけナツキは魅力的って事だよね」


その私の言葉に、ナツキは顔に出るくらい機嫌を悪くしていた


少し、私の言葉が下品だったかな?


悪意は無かったんだけど




「なんか、勘違いしてない?

そんなんじゃないから。
そのオーナーの若くで亡くなった息子が俺に似てるらしくて。
だから、それで俺に優しくしてくれて。
ま、あんまお客のプライバシーな事は他人に話すのもあれだけど。

だから、そんな感じで、未央ちゃんが思っているようなあれじゃないから」



「そうなんだ‥‥。
ごめん。知らないから変な想像して」



てっきり、そんな関係だと思っていた


ホストとお客って関係以上に、
若いツバメ的な‥‥