街中をナツキと歩いていると、
行き交う女性達の視線が気になる。


みんなナツキを見ていて、
その連れている女はどんなの?と、確認するように私の顔を見る。



それが嫌で、私はナツキと繋いでいた手を、
離した。



「未央?」



ナツキは、そんな私に目を向けている。


私は両手で、空いたナツキのその腕にしがみ付く。


ナツキは私のそれに、驚いている。



「みんなナツキ見て行くから、ムカつく。
付き合ってるわけじゃないけど、
ナツキは私のものなの」


思わず、そう言ってしまった。


付き合ってないのに、
ナツキは自分のものだなんて言ってしまって、
この女ウザいとか思われないか?と思ったけど。


ナツキは、私のそんな心配をよそに、
照れ臭そうに笑っている。



「未央にそう言われて、けっこうドキッとしたかも」



そう呟くように、言っていた。