◇
「どうした?
いつも以上に怯えた顔して」
リビングで立ち竦む私を、子供にするように軽くかがみ込んで私の顔を覗く
私は怖くて、出来るだけ俯いてしまう
あの後、考えていたように、私はナツキの部屋には行かなかった
きっと、今夜松永先生に呼ばれると分かっていたから
その通りになり、今、私は松永先生の部屋に居る
私を呼び出すLINEの文章はいつものように素っ気なかったけど、
私に対する怒りが滲み出しているように見えた
だから松永先生と二人で会う事が怖くて仕方なかったけど、私が此処に来たのは、
松永先生とこの関係を終わらせる為



