「ちょっと、あんたでしょ?
この前ナツキと居たの?」


その言葉と同時に腕を掴まれて、その声の主を見ると見覚えのある顔


ナツキの名前が出た事と、美人な顔だからハッキリと覚えていて思い出す



ナツキの元カノのアヤノさん




「あんた、ナツキのなんなのよ!?
まさか、付き合ってるとかじゃないでしょうね?」


その目が段々とつり上がっていって、怖くて彼女から離れようとするが、
腕をしっかりと握られていて逃げられない


それにしても、なんで私がこの高校の生徒だと分かったのか考えたが、
すぐに答えに行き当たる



制服・・・


前回、制服を着てナツキといる時に、この人が現れたんだ・・・



「ナツキと連絡取れないし、店は出入り禁止にされてるし・・・。
ねえ、ナツキに会わせてよ!お願い!」


目に涙を貯めて私に縋りついて来るが、私はそんなこの人に同情ではなく恐怖を感じうろたえて視線が泳いでしまう



どうしよう・・・



周りを見ると、私と同じように下校中の生徒達数名がこちらを見ている