「あるよ。そりゃあ。
俺、26だし。過去に本気で誰かと付き合ったりも」
「そうなんだ。
それは一体どんな人?
ナツキが好きになった人って!」
そう訊く私が必死だったからか、
女ってそう言う話ホント好きだよね、ってナツキは呆れたように笑っている
「2人いる、かな。
どんな人って訊かれても、どう言う風に答えていいか分かんないけど・・・。
とりあえず、2人いる。
どっちも付き合ってたけど、どちらも俺がフられて・・・。
あ、けど、そのうち1人は後から考えた時、本当に好きだったのかよく分かんないけど・・・。
2人目に付き合った方」
「え、好きか分からないってどーいう事?」
「初めは、ずっと引きずってた元カノにその子ちょっと似てたから気になって近付いただけだったんだけど。
けど、その子恋愛でボロボロに傷付いててほっておけない感じの女で、
俺も過去の恋愛引きずってたのが原因で心が弱ってて、だから共鳴して依存してしまって」
放っておけない女か・・・
ナツキは面倒見が良いから、
そんな女性が気になってしまうのは分かる気がする
「それに、逃げたら追いかけたくなる典型的な恋愛だったから。
その子、俺と付き合いながらもずっと他の男が好きだったから、俺の方に振り向かせたいって。
その時は変に夢中だったんだけど・・・。
けど、ふと醒めた時、本当に好きかどうかよく分かんなくて」
「そう・・・なんだ。
じゃあ、それって今まで本気で好きだったのは1人だけって事なんじゃないの。
今の話に出て来た、その引きずってた元カノ?
その人の事は、ナツキは本当に好きだったって断言出来るんでしょ?」
その好きだったかよく分からない女の子の事も、
その時はナツキは真剣に恋していたのかもしれないけど
だけど、聞いている感じ、その子にって言うより、
その状況に恋に堕ちただけのような気がする
だから、後から本当に好きかどうかよく分からないんじゃないかな
だけど、もう1人の子はそうじゃないのだと思う



