白猫王子と俺様黒猫~猫神の嫁なんてお断りですっ!~

 喜助は川の方に、華ちゃんはその場にしりもちをつきそうになってしまう。

 喜助が川に落ちる!と、諦めかけた私だったけれど……。


「……?」


 華ちゃんが不思議そうな顔をする。

 なぜか華ちゃんはふわりと、何かに包み込まれるかのように、柔らかく着地をした。

 そしてその腕の中には、川の方に落ちたはずの喜助が抱えられている。

 え!?

 私も何が起こったのか分からなくて驚いてしまう。

 だって、確かに喜助は川の方へ落ちちゃったし、華ちゃんも転びそうになっていたよね?

 ――すると。


「ふぅ、間に合ったー」

「間一髪だったぜ」


 私の傍らで、そんなことをいう猫神候補のふたり。

 白亜は喜助の方へ、黒霧は華ちゃんの方へ手をかざしている。

 ――あ!


「ふたりが神様の術でふたりを助けてくれたんだね!?」


 ふたりが猫神候補としての力を華ちゃんと喜助に使って、体を浮かせてあげたのだろう。

 そう察した私の言葉に、ふたりはちょっと得意げに微笑んで頷いた。

 正反対なふたりだとずっと思っていたけれど、その表情はよく似ていた。


「華!」