能天気そうなそんな声が聞こえてきたかと思ったら、白亜が私と黒霧の間に入って、私たちふたりを手で軽く押しのけた。
私たちを引き離すかのように。
「なっ……」
突然現れた白亜に、黒霧は驚いたような顔をする。
しかし白亜は、かわいらしく頬を膨らませて、こう言った。
「だめだよー、黒霧。俺が見てないとこで枝乃に迫るなんて。枝乃は俺のこと好きになる予定なんだから、そんなことしないでよ」
「は、はあ!? そんな予定ねえよ!」
「えー、そんなことないよ。ねえ、枝乃?」
「えっ……? い、いや、あの……」
いきなり話を振られて、混乱してしまっている私はうまく答えられない。
「枝乃を嫁にするのは俺だ。そして猫神になってやるんだからな!」
「だからそれは俺ですー! 黒霧には譲りませんー」
「俺だって譲らねえよ!」
……なんて、いつも通りのふたりの言い合いが始まってしまった。
で、でもさっきの黒霧、ちょっといつもと雰囲気が違って……。
正直ちょっと、かっこよかった。
私たちを引き離すかのように。
「なっ……」
突然現れた白亜に、黒霧は驚いたような顔をする。
しかし白亜は、かわいらしく頬を膨らませて、こう言った。
「だめだよー、黒霧。俺が見てないとこで枝乃に迫るなんて。枝乃は俺のこと好きになる予定なんだから、そんなことしないでよ」
「は、はあ!? そんな予定ねえよ!」
「えー、そんなことないよ。ねえ、枝乃?」
「えっ……? い、いや、あの……」
いきなり話を振られて、混乱してしまっている私はうまく答えられない。
「枝乃を嫁にするのは俺だ。そして猫神になってやるんだからな!」
「だからそれは俺ですー! 黒霧には譲りませんー」
「俺だって譲らねえよ!」
……なんて、いつも通りのふたりの言い合いが始まってしまった。
で、でもさっきの黒霧、ちょっといつもと雰囲気が違って……。
正直ちょっと、かっこよかった。



