その人間側である私は、少し気まずくなりながらも頷く。
だけど黒霧はそんな私の様子に気づいた感じはなく、変わらない口調でこう続けた。
「ま、もちろん人間に嫌なやつばっかりじゃないことは俺も知ってる。人間だとか猫だとか、そういうのは関係ない。人間にも猫にも、悪い奴もいい奴もいる」
「…………」
意外に黒霧って、大人なんだ。
第一印象が最悪に近かったのもあって、私はとても驚いてしまった。
「だから俺は、猫達に人間に振り回されないようになってほしいんだ。一匹でも強く生きられるようにな。神になれば、弱い猫達に力を与えて強くすることができるようになるらしい。それが俺が神になりたいっていうのの理由のひとつだ。ま、一番は『なんか神って偉そうだから』っていう理由だけどな。はは」
笑って黒霧が言う。
猫と人間を仲良くしたい白亜と、猫に人間に負けないくらい強くなって欲しい黒霧。
それぞれ違うけれど、どっちも悪くないように思えた。
「思ったよりも、黒霧も白亜もちゃんとしてるんだね」
そう言った私を、黒霧はジト目で睨む。
だけど黒霧はそんな私の様子に気づいた感じはなく、変わらない口調でこう続けた。
「ま、もちろん人間に嫌なやつばっかりじゃないことは俺も知ってる。人間だとか猫だとか、そういうのは関係ない。人間にも猫にも、悪い奴もいい奴もいる」
「…………」
意外に黒霧って、大人なんだ。
第一印象が最悪に近かったのもあって、私はとても驚いてしまった。
「だから俺は、猫達に人間に振り回されないようになってほしいんだ。一匹でも強く生きられるようにな。神になれば、弱い猫達に力を与えて強くすることができるようになるらしい。それが俺が神になりたいっていうのの理由のひとつだ。ま、一番は『なんか神って偉そうだから』っていう理由だけどな。はは」
笑って黒霧が言う。
猫と人間を仲良くしたい白亜と、猫に人間に負けないくらい強くなって欲しい黒霧。
それぞれ違うけれど、どっちも悪くないように思えた。
「思ったよりも、黒霧も白亜もちゃんとしてるんだね」
そう言った私を、黒霧はジト目で睨む。



