「い、いや……。ちょっと俺、突っ走りすぎてたかもって。猫神になりたくてたまらなくて、そのためには枝乃を嫁にしなきゃ!って必死過ぎたなって。……お前の事情も考えずに、悪かったよ」
これまでずっと威勢よく話していた黒霧の、しおらしい謝罪。
――なんだ。
思ったよりも黒霧って、いい奴じゃない。
私の話をまったく聞いてくれない強気で面倒な奴、という印象しかなかったけれど、それは猫神になりたくて焦ってたからなんだね。
猫神云々を抜きにしたら、ちょっと俺様なだけの普通の男の子なのかも。
黒霧は罰悪そうな顔をして、こう続けた。
「それにさ、どうやらやっぱり俺たちの正体が周りにバレるのはまずいらしいんだ。信じない人間も多いし、変に騒ぎ立てられる可能性もあるからって……。さっき猫の国から使いが来て、そういう知らせが届いた」
「あ、そうなの?」
それならそうと、最初から白亜と黒霧に言っておいてほしいんだけど……。
猫だからそういうところものんびりなのかなあ。
まあ、そういう方向になったんならとりあえずよかったけどさ。
――それはさておき。
これまでずっと威勢よく話していた黒霧の、しおらしい謝罪。
――なんだ。
思ったよりも黒霧って、いい奴じゃない。
私の話をまったく聞いてくれない強気で面倒な奴、という印象しかなかったけれど、それは猫神になりたくて焦ってたからなんだね。
猫神云々を抜きにしたら、ちょっと俺様なだけの普通の男の子なのかも。
黒霧は罰悪そうな顔をして、こう続けた。
「それにさ、どうやらやっぱり俺たちの正体が周りにバレるのはまずいらしいんだ。信じない人間も多いし、変に騒ぎ立てられる可能性もあるからって……。さっき猫の国から使いが来て、そういう知らせが届いた」
「あ、そうなの?」
それならそうと、最初から白亜と黒霧に言っておいてほしいんだけど……。
猫だからそういうところものんびりなのかなあ。
まあ、そういう方向になったんならとりあえずよかったけどさ。
――それはさておき。



