私は疲れた声で言う。
ってか、せっかく今白亜と黒霧から離れて落ち着いた時間を過ごしているというのに、あのふたりの話はしないでほしいんですけど。
まあ、そんなことより。
「ねえ、佐助元気なくない? それに兄弟猫の喜助はどこ行ったの?」
しゃがんで佐助の背中を撫でながら私が言うと、お母さんは表情を曇らせた。
「ああ、そうなのよ~。昨日から、佐助がご飯をちょっと残すようになったから、心配でね。いつもはガツガツ食べる子だから」
「えっ! そうだったの!?」
昨日今日は白亜と黒霧のことで頭がいっぱいで、そんなこと全然気が付かなかった。
「それで一応、今日の午前中に佐助を病院に連れて行ったの。でも、どこも悪いところはなくて」
「えっ。じゃあなんでなんだろう……」
「精神的なものでしょうって獣医さんは言っていたわ。でも、佐助が不安になるようなことなんて思いつかなくてねえ……」
「精神的なもの……」
「あっ、ちなみに喜助は元気よ。さっき近くに遊びに行ったみたい」
神社周りの家の人たちは、外にいる猫に優しい人ばかりだ。
ってか、せっかく今白亜と黒霧から離れて落ち着いた時間を過ごしているというのに、あのふたりの話はしないでほしいんですけど。
まあ、そんなことより。
「ねえ、佐助元気なくない? それに兄弟猫の喜助はどこ行ったの?」
しゃがんで佐助の背中を撫でながら私が言うと、お母さんは表情を曇らせた。
「ああ、そうなのよ~。昨日から、佐助がご飯をちょっと残すようになったから、心配でね。いつもはガツガツ食べる子だから」
「えっ! そうだったの!?」
昨日今日は白亜と黒霧のことで頭がいっぱいで、そんなこと全然気が付かなかった。
「それで一応、今日の午前中に佐助を病院に連れて行ったの。でも、どこも悪いところはなくて」
「えっ。じゃあなんでなんだろう……」
「精神的なものでしょうって獣医さんは言っていたわ。でも、佐助が不安になるようなことなんて思いつかなくてねえ……」
「精神的なもの……」
「あっ、ちなみに喜助は元気よ。さっき近くに遊びに行ったみたい」
神社周りの家の人たちは、外にいる猫に優しい人ばかりだ。



