チュンチュン。チュンチュチュ。
窓の外から鳥たちの元気な鳴き声が聞こえてくる。
──もう朝なんだ。起きなきゃ。
昨日は大変だったからまだ眠いけど、気分はいい。
なんと言っても誘拐事件を解決できたんだからね。
ことりちゃん、きちんとお父さんとお母さんに話せたかな。
コンコン。
──ガチャリ。
ん!? 誰かが部屋のドアを開ける音。
ことりちゃんをみんなで迎えに行くのに、早めに起こすよう頼んだからお母さ
──。
「──んぎゃあああああ!?」
お母さんじゃないいい!
目を開けたら目の前に、体が大きくて目が血走っている凶悪そうな、
「か、怪物ーーー!」
な、なんであたしの部屋におっかない顔の怪物が入ってくるのよ!
「た、食べないで。あたしはおいしくないよーっ!」
「……悪い。びっくりさせちまったか」
「──へ? ……怪物がしゃべった?」
「あみ。いつまで寝ぼけてんだ」
あれ? 怪物の後ろから顔を出したのは、蓮。
「……」
目を擦ってよく見てみると、
「クマ……さん」