あたしたちはまた一年に一回の地元の祭りで再開した
「大人になったなぁ」
4年前と同じ場所に腰掛けておにぃは呟いた
『おにぃはおっさんになったね!笑』
冗談交じりにそう言うとおにぃは少し笑って
信じられない言葉を口にした
「俺もお前のこと好きだったよ。」
目を見開き唖然としていると
そんなあたしを見つめておにぃは言葉を続けた
「未成年だったから…
まぁ見た目は未成年に全然見えなかったけど!笑
中身が真っ白なお前を汚しちゃいけないと思ったんだ
俺なんかよりいい男はいっぱいいるし。
まぁすっげぇ我慢してたけどな!笑
けど多分お前じゃなかったら正直手出してたと思う…
そんくらい特別だったんだよ。
ほんとがきんちょに…俺もどうかしてると思ったよ。」
あたしは下を向き声を殺して泣いた
『おにぃ…馬鹿だよ…』
そんなあたしにおにぃはやっぱり頭をクシャッと撫でた
「俺、結婚するんだ。子供ができてな…」
続きを聞く前にあたしは涙を拭って
おめでとうと告げた。
あたしも少しは大人になれたかな?
前のあたしだったらきっと
そんな事聞いたらどうにかなってたと思う
大人になったあたしはおにぃの事を
やっと"思い出"にする事ができた
だけどやっぱりあたしの中で
おにぃが1番なのは今も変わらない
これからもきっと変わらない
