それからあたしはおにぃが来る度お姉ちゃんの部屋に居座った
特に何もするでもなくただただ麻雀してるのを眺めていた
おにぃや他の人達ともだんだん打ち解けて
たくさん話すような関係になった
それはいつものように麻雀している時だった
『カラオケ行きたーい』
やっぱり眺めてるだけじゃ暇だったあたしはそんな言葉を発した
その一言でカラオケに行くことになった
たくさん歌って満足したカラオケの帰り道
車の後部座席でおにぃと座ってたあたし
「キスしたことある?」
耳元でふいに聞かれたあたしは戸惑って
首を横に降った次の瞬間
何が起こったかわからなかった
ほんとにそれはたった一瞬だけ
おにぃと唇が重なった
一瞬すぎて何が起こったかわからなかったけど
それから何度もおにぃはキスをしてきた
大人でほろ苦いファーストキスだった
