あなたと出会ったのはちょうど桜が散ってる頃だった

学校へ行く準備を終えご飯を食べていたあたしは
お姉ちゃんの部屋がやけに騒がしいことに気づいた

『おねーちゃん!』

お姉ちゃんの部屋に顔を出すと
大人が4人くらいで麻雀をしていた

おにぃはその内の1人だった

「妹ー?」

おにぃじゃない誰かがそう言って
あたしをまじまじ見つめた

「そだよ!今から学校行くの?」

あたしの制服姿を確認して姉は手を止め
そんなことを聞いてくる

『今から行ってくるー』

そんな事を言ってるとおにぃは手を止めこっちを向いた

多分一目惚れだったんだと思う

一瞬時が止まったのかと思った

おにぃはあたしを見て少し笑いかけるとそのまま雀卓に目を移してまた手を動かした