テストも終わり、放課後の時間に余裕が戻った。

自宅に帰りつき、ソファでゴロンと横になる。

「小春~・・あれ、こはちゃ~ん」

私がそう呼ぶとどこからか
ゴロゴロと喉を鳴らしながら、愛猫の小春が近寄ってきた。

白黒の毛の小春は、私が小学生の時に近所で拾ってきたのだ。

「こはちゃん、今日は何してたの?お昼寝してた?」

小春は、私の問いかけを無視するように
目を閉じ、ゴロゴロと喉を鳴らしヨシヨシしてくれと
私の手にすりすり顔をこすり付けてくる。

「こはちゃんは可愛いなあ‥」

しばらくヨシヨシすると、
気が済んだのかピョンッとソファを降り
どこかへ行ってしまった。

「‥‥ランニングでも行くか。」

髪をひとくくりにし、
ランニングウェアに着替えた。

ランニングは好きだ。
夕方の涼しい時間に、家の近所を一回りする。