「ほら、コウくん起きて?
 テスト結果見に行こう~」

私はコウくんの腕を引っ張り、
教室を出た。

学年掲示板の前には
まだかなりの生徒がいる。

「人だかりで見えない~」

そんなに背が高くないシズナと私には掲示板は見えない。

「コウくん達、見える?」


「あぁ、見えるぜ。
 お前、見えねぇのか。」

そう言うとひょいっと軽々
私を抱き上げた。

「わっちょっ!!
 下ろしてっ!!」

「おめぇが見えねぇっつったんだろ」

他の生徒たちの
視線を見事に集める。

「もうっ!子供じゃないんだから!
 恥ずかしい‥」

生徒たちがはけてきたので、
掲示板に近づき結果を確認する。

「わっ やった!」

私のテスト結果は学年9位だった。

思わず喜びの声をあげる。

3人に間違いなく教えられるように、
いつもより復習を行い
分からない所はすぐ先生に聞きに行った。

3人に教える事で
分からない所もきちんと把握できて
自分にとっても良い事ばかりだったんだ。